介護保険料の決め方と金額

介護保険の目的とは

2000年に生まれた介護保険制度の目的は、なんといっても高齢者の支援です。

 

高齢者が要介護状態になった場合、あるいは重い病気を患った場合など、自分で生活ができない状態になった場合に、介護保険金を使って介護者、ホームヘルパーなどを雇うことで、自宅での介護を受けられるようにという目的で設立されています。

 

少しでもそれまでの生活と同じような日常生活を送りたいと考える人が増えている中、自宅介護の支援という形をとる介護保険制度は、現代ならではの保険と言えるかもしれません。

 

よって、介護保険制度は、介護保険料を支払う代わりに、自宅での介護を補助する目的で作られたものと考えて良いでしょう。

 

 

自宅介護の支援を目的としている理由は他にもあります。

 

病院、老人介護施設の不足です。

 

というのも、これらの施設は高齢化社会になる前の、高齢層人口がまだ少ない中で作られた物が多く、そのために、現代の高齢者の数に見合ってないというのが実状なのです。

 

建て増しするには相当な予算が必要ですから、なかなか簡単にはできないという事情もあり、病院や老人介護施設に頼らない、自宅での介護というものが必要となってくるということで、それが可能なように介護保険料を支払いサービスが受けられるという介護保険制度が生まれたという見方もできます。

 

 

加えて、昔と違い、今は核家族が増えていたり、肉親への対応、つながりが弱まっていたりする傾向が見受けられ、寝たきりになっているけれど家族の介護が受けられないなどというケースも目立ちます。

 

そういった人に対しての保証も、介護保険が必要な理由となっています。

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介護保険(long-term care insurance)

介護が必要となった高齢者に介護サービスを提供する社会保険。
介護保険の導入で介護の社会化が進んだが、高齢化にともない介護需要が高まる中で、
介護の質の確保、介護従事者の労働条件の改善、介護施設の充足などが課題となっている。

 

 

急激な高齢化による介護ニーズの拡大は家族だけでは支えきれず、社会的に支えていこうとする社会保険制度。
2000年4月から施行。保険料のほかにかかった費用の1割を自己負担し、残りの9割は保険料と税金で賄われる。

 

税金による「措置制度」であったものが、保険方式の導入によって「契約」となり、事業者の競争によるサービスの質的向上などの効果が期待された。
市町村など基礎自治体が保険事業の主体。

 

05年改正、06年改正法施行。「要介護」と認定された人が要介護度(1~5)に応じて受けられる「介護給付」と、「
要支援」と認定された人が日常生活上の支援を受けられる「予防給付」がある。
12年度から新たな改正が加わる。介護保険の被保険者は、その市町村に住んでいることが条件で、
年齢によって、65歳以上は「第1号被保険者」、40歳以上65歳未満で医療保険加入者は「第2号被保険者」となる。

 

第1号被保険者は、介護サービスの主な給付対象者となり、各市町村ごとに決められる保険料を支払う。
第2号被保険者は、16種類の特定疾患(初老期の認知症、脳血管系疾患、パーキンソン病など)で、介護サービスが受けられる。

 

 

介護保険で受けられるサービス(居宅〈在宅〉サービス)

 

 

【訪問系サービス】

 

〔訪問介護(ホームヘルプサービス)〕

 

ホームヘルパーが家庭を訪問して、介護や家事など身の周りの援助を行う

 

〔訪問看護〕

 

医師の指示に基づいて、看護師や保健師などが家庭を訪問し、療養の世話や診療の補助などを行う

 

〔訪問リハビリテーション〕

 

理学療法士や作業療法士などが家庭を訪問し、機能訓練(リハビリテーション)を行う

 

〔訪問入浴介護〕

 

浴槽を積んだ入浴車などで家庭を訪問して、入浴の介護を行う

 

〔居宅療養管理指導〕

 

医師や歯科医師、薬剤師などが家庭を訪問し、療養上の管理、指導を行う

 

【通所系サービス】

 

〔通所介護(デイサービス)〕

 

日帰りで受けられる、デイサービスセンターなどでの入浴、食事の提供、機能訓練などのサービス

 

〔通所リハビリテーション(デイケア)〕

 

日帰りで受けられる、老人保健施設や医療機関などでの、機能訓練などのサービス

 

〔小規模多機能型居宅介護〕

 

デイサービス、ホームヘルプ、宿泊を包括して提供する介護保険のサービス。利用料金は月ごとの定額制だが、宿泊には別途料金がかかる。

 

【短期入所(ショートステイ)系サービス】

 

〔短期入所生活介護(福祉施設へのショートステイ)〕

 

短期入所で受けられる、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などの福祉施設での、日常生活の介護や機能訓練などのサービス

 

〔短期入所療養介護(医療施設へのショートステイ)〕

 

短期入所で受けられる、介護老人福祉施設や介護療養型医療施設などでの、医学的な管理のもとで行われる看護や機能訓練、日常生活の介護などのサービス

 

【その他の在宅支援系サービス】

 

〔福祉用具の貸与〕

 

車椅子や特殊ベッドなどの福祉用具の貸出しを行う

 

〔福祉用具の購入費の支給〕

 

排泄や入浴に使われる用具の購入費を支給

 

〔住宅改修費の支給〕

 

家庭での手すりの取り付けや段差の解消などの小規模な改修の費用を支給する

 

【生活支援系サービス】

 

〔認知症対応型共同生活介護(グループホーム)〕

 

認知症のための介護を必要とする高齢者が5~9人で共同生活を営む住居(グループホーム)において、要介護者に対して行われる介護も、在宅サービスとして給付対象となる

 

〔特定施設入所者生活介護〕

 

有料老人ホーム、ケアハウスに入所して行われる介護や機能訓練も、在宅サービスとして給付対象となる

 

 

介護保険で受けられるサービス(施設サービス)

 

【介護老人福祉施設】

 

〔特別養護老人ホーム〕常時介護が必要で自宅での生活が困難な人が、日常生活上必要な介護、機能訓練、療養上の世話を受けるための施設

 

【介護老人保健施設】

 

〔老人保健施設〕病状の安定した人が、積極的治療よりも看護や介護、リハビリを中心とした医療ケアと生活サービスを受けるための施設

 

【介護療養型医療施設】

 

〔療養型病床群、老人性認知症疾患療養病棟、介護力強化病院〕急性期間の治療を終え、長期間にわたり療養が必要な人がサービスを受けるための医療機関の施設

 

 

税・社会保障一体改革と介護保険

 

2012年度は介護報酬と診療報酬の同時改定が行われ、すでに介護保険法改正が成立し、詳細は11年末までの社会保障審議会で決められる。
その前提として、政府の税・社会保障の一体改革がある。

 

ここでは、社会保障の世代間公平がうたわれ、高齢者医療・介護の大幅な向上は望めない形勢だ。
10年に話題となった要支援1、2の軽度者に対する生活援助(家事援助)は、今回の改正では介護予防・日常生活支援総合事業と位置づけられた。
要支援者と認定を受けていない人の予防とを一体化し、新介護予防サービスとして、利用料などを市町村の判断に大きく委ねる方針を決めた。

 

財源となる地域支援事業費は「介護給付費の3%以内」と上限が定められ、今回の総合事業は2%分のみ。
軽度者へのサービスはがしという批判もあるが、介護保険制度発足以来、腰が引けた感のあった自治体の役割が高まるのは必至。

 

[株式会社自由国民社 現代用語の基礎知識2012]